地域への取り組み
北海道と共に生きる

地域連携でハスカップを守る

ハスカップともりもと

北海道の特産果実である「ハスカップ」の旬は、6月下旬から7月末にかけての約1カ月。
ハスカップの実は非常にデリケートであることから、生産者様によって一粒一粒丁寧に手摘みされており、限られた量しか収穫できない「大地の恵み」なのです。

もりもとが創業した70年以上前、本店がある千歳市には自然群生しているハスカップがたくさんあり、千歳市民の身近な果実としてジャムや塩漬け、焼酎漬けなどの保存食として活用されていました。
ある時もりもとの職人がハスカップの実を食べ、新鮮な酸味に衝撃を受けました。「このハスカップを美味しいスイーツにして全国に広めたい」そんな想いから開発されたのが「北のちいさなケーキ ハスカップジュエリー」です。
ハスカップは北海道でも限られた地域でしか生息しておらず、その中でも全国で最大のハスカップの群生地がある勇払原野内のウトナイ湖サンクチュアリへ、自然環境保護のために「北のちいさなケーキ ハスカップジュエリー」の売上の一部を寄付しております。また、ハスカップ生産者様は収穫の人手不足という課題を抱えています。
地域に根ざす企業との連携をし、収穫のお手伝いをすることでハスカップを守る取り組みに力を入れています。

ハスカップを守る取り組み

創業当時は近郊に自生していたハスカップを職人自ら摘みに行きスイーツを作っていましたが、都市開発により群生していたハスカップは各地へ移植が行われ、今では生育された果実を生産者様から頂戴し、大切に使用しています。

ハスカップは短い収穫期に手摘みでの収穫が必要なため人手が必要ですが、
高齢化による慢性的な労働力不足が課題となっており、北海道内の作付面積は近年減少傾向にあります。

もりもとでは、生産者様を少しでも支援できればとの想いから、2020年よりハスカップの収穫のお手伝いを実施しています。
2021年には、この取組みに共感いただいた「JALスカイ札幌」様との共同収穫が開始しました。

ハスカップの各産地【千歳市・富良野市・厚真町】

「千歳:樋口ハスカップ園様」

40年ほど前、千歳の航空自衛隊基地の周辺に自生していたハスカップを移植したのがはじまり。
当時は千歳・美唄がハスカップの2大産地と呼ばれていましたが、高齢化が進み人手不足から生産をやめてしまう農家様が多く、千歳産ハスカップの作付面積は年々減少し、今では希少な果実となっています。
そのような中でも「あと20年は頑張りたい」とお話してくださる樋口様は、草刈りがしやすいように木と木の間隔を空けたり、ドローンを活用して水や栄養剤を散布したりと、高齢化が進む中でも続けられるようにとさまざまな工夫をされていらっしゃいます。

「富良野:高橋ファーム様」

40年ほど前の苫小牧近郊の開発に伴い、ハスカップを上富良野に移植したのがハスカップ栽培の始まりです。当初は移植した数十本からのスタートでしたが、先代であるお父様がハスカップの健康性や希少性に着目して、栽培の拡大を決意。
栽培を拡大する上で畑をハスカップ用地に切り替え、実の収穫ができるようになるまでの5年間は生活面でも大変ご苦労されたそうです。しかし、そういった決断と行動力による取り組みが、現在では1万本以上のハスカップ栽培に繋がっています。

「厚真:ハスカップファーム山口農園様」

40年ほど前、千歳・苫小牧近郊の開発に伴い、自生していたハスカップを厚真町へ移植したのが栽培の始まりなんだそうです。
山口様をはじめ厚真町内の生産農家の方々の努力が結実し、厚真町は2018年に栽培面積・生産量・品質で日本一になりました。
もりもとでは加工用のハスカップを頂戴してジャムに仕立てていますが、山口農園様では加工用以外に生食用のハスカップの生産に取り組まれており、2009年に生食向きの大きな果実の新品種「あつまみらい」と「ゆうしげ」を開発されました。
山口様は新品種を自分のものにするのではなく、厚真町内の生産者様へも展開されています。

JALスカイ札幌×もりもとの共同支援

「『北海道』の想いをのせて」を企業コンセプトに掲げるJALスカイ札幌様と「北海道と共に生きる」もりもとで、ハスカップ農家様への共同支援を実施しております。
この共同支援を1次産業(生産)×2次産業(加工)×3次産業(販売)=6次産業創出の活動とし、収穫の人手不足を課題とする農家様へ収穫のお手伝いをはじめとする支援を行い、ハスカップを守る取り組みを行っています。

~収穫~

2021年 収穫の様子

6月下旬に北海道全域で大雨があったことで多くの木が傷んでしまった中、元気に育った木にはたくさんの実が生っていました。
JALスカイ札幌様も初の収穫で一つ一つ手摘みの大変さを体感。
この日は約35㎏ものハスカップを、全員で収穫することができました。
生産者の樋口様からも「大変な作業をお手伝い頂き、本当にありがとうございます。おいしい商品にしていただけるのを楽しみにしています。」とのお言葉を頂きました。

2022年 収穫の様子

もりもとのスタッフで千歳市「樋口ハスカップ園」様へ訪問し、ハスカップ収穫のお手伝いをさせていただきました。
初夏に旬を迎える北海道の特産果実「ハスカップ」。
元気に育った木にはたくさんのハスカップの実が生っていました。

実際に収穫をお手伝いさせていただくことで、一つ一つ手摘みの大変さを体感。
この日は5時間をかけて約13kgものハスカップを収穫することができました。

2023年 収穫の様子

7月に千歳市の樋口ハスカップ園にて、JALスカイ札幌様と総勢8名で共同収穫支援を実施いたしました。
2023年は22.7kgと前の年と比べ1.5倍以上ものハスカップの実を収穫することができました。
樋口様より「うちのハスカップは本当に美味しいです。穫れたては今しか食べられないので、ぜひ味わいながら収穫してください。」とお言葉を頂戴しました。
収穫した実を使用し、ハスカップジュエリー・ヌーボーのジャム作りを行っていきます。

~商品化~

各産地のハスカップの特長に合わせて開発した「ハスカップジュエリー・ヌーボー」。
毎年収穫したての新鮮なハスカップを使用し、ハスカップの風味や味の特長と縁取りのチョコレートやクッキーを合わせて開発いたしました。
それぞれの産地ならではのハスカップをお楽しみいただけます。

~還元~

商品の売り上げの一部を生産者様に還元し、地域経済の循環に資する取り組みとして実施しています。

今後も地域連携の取り組みを継続し、北海道特産果実のハスカップを大切に活用してまいります。